TVで10年着用したブラウスの糸がほつれたので交換or返品しろと百貨店に怒鳴り込んだ人の事例が紹介されていた。
この百貨店では【消耗】と言うことで不良品ではなく、もちろん【交換】も【返品】もお断りしたそうだ(マトモな人間には当たり前の話し)。このブログを読んでくれている一般の方々はまず『10年着古したブラウスを返品』と言うことにビックリされただろうと思う、でも普段『販売』という仕事をして働いているモノとしてはけっこう普通にある話しなんです。
つい数日前私自身もクレーム(?)を受けてしまいました。
私とさほど年も変わらないような女性客、最初からちょっと目線がイッていたのでイヤな予感はしたのだけれど、、、いざ会計の段になると急に『以前買った同じ商品が家に持ち帰って開けてみると割れていた、ちゃんと割れないように包まないから!ケガしたらどうするの!』と怒鳴りはじめた。
結局は返品(いわゆるカネ返せ!ですね)と暗に言っているのだが、購入履歴を調べてもこの女性の話しと辻褄が合わず、(辻褄があっても割れた商品も持ってきてないのでモチロン『カネ返せ』が通用するはずないんですが)粘った末帰っていきました。
責任者の意見としては・・・
今回は商品も無いし、購入履歴も無いので返品or交換は不可。
あたりまえや。
じゃもし、彼女の話しが本当で割れた商品を持参したら・・・
(こう言うクレームも想定して特にワレモノを販売する場合は販売時お客様に商品をご覧いただくし、クッションフォームなどで包みます)
すべての責任が店側にあるのか?
日本で販売という職についてからは疑問に思うことが多すぎます。
これがもしフランスで、私が購入した商品が家に持って帰ったところ割れていたとして・・
お店に苦情言ったところで
100%返金or交換は望めない
多分 C'est dommage ! (あら、残念でしたわね〜)くらいは言って同情してくれるかも知れないけど、
そんなこと店の知ったこっちゃないのである。
支払いが済み、お客が商品を受け取った時点でその商品はお客のものなのである。
あとは家に帰る途中ずっこけようが、手荒く扱って割れようが自己責任なのである。
最初から割れていた、と疑う場合は買うときに確認しないお客の落ち度なのである。
ブラウスのクレーマーもワレモノのクレーマーも、どうも
モノには永遠の命でも宿っている
と勘違いしている人が多いように思います。
こういう責任転嫁型のクレーマーたちはイッペン極悪サービスの国(あえてフ○ンスとは言いませんが。笑)にでも住んでみたらどないでしょ?日本の、特に百貨店の過保護とも言えるサービスには涙が出るほど感謝するかも。。
それとも極悪サービスはフランスだけ?
(あ、言っちゃった)
人のフリ見てなんとやら・・・気をつけたいと思います。
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評価:
関根 眞一
中央公論新社
¥ 756
(2007-05)
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